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連載第2回
子どもたちにもお母さんたちにも大切な交流の場
バリアフリーの建物、芝生の庭など安心して遊べる施設

 千歳駅から北西に3kmほど離れた新興住宅街の一角に、「アリス保育園」という可愛らしい名前の保育園があります。今回訪問する「アリスこどもセンター」は、その保育園に併設された子育て支援施設です。  出迎えてくれたのは園長先生。まず案内された中庭は、花や敷石が点在した可愛らしい空間。センターに来る子どもたちの多くが、この中庭に「寄り道」をしてから帰るといいます。  続いて園内へ。建物は全館バリアフリーで、体に障がいのあるお子さんや、保護者、お年寄り、車椅子を利用している方、みんなが安心して利用できるようになっています。 この設計には、親戚の方の介護経験がある園長先生のこだわりが反映されています。築8年とのことですが、掃除やお手入れのたまものなのか、とてもきれいな建物です。 園庭は運動会ができるほど広く、青々とした芝生のうえで子どもたちがのびのびと遊んでいます。こうしたところからも、園長先生の気配りが感じられます。
アリス保育園
みんなに優しいトイレ
若い夫婦や核家族が多い千歳市の世帯状況を背景に設立
次第に駐車場は満杯になり、たくさんの親子連れが集まってきました。お母さんも、子どもたちも、ここに来るのが楽しみ!という表情です。どのようなとりくみがされているのでしょう。  園長先生によると、平成11年に千歳市から「子育て支援センターを作らないか」という話があったのが始まりだそうです。北海道では帯広市、旭川市に続いて3番目。ほかの市と比べて早い時期に作られたといっていいでしょう。 その背景には、千歳市ならではの状況があります。千歳市は自衛隊員が多く暮らし、道内でも住民の平均年齢が低い町です。職業柄、転勤で各地をまわる人が多いため、核家族で地域に知り合いが少なく、子育てで迷っても、 気軽に相談できる人がいない保護者が多いのです。「子育て支援が必要」という動きは、当然のなりゆきで生まれたといえます。その考えに園長先生は賛同。〈未来あるこどもたちをのびのび、楽しく育てたい。さまざまな人たちと交流し、 まちぐるみで子育てを応援〉をテーマに、「アリスこどもセンター」が誕生しました。園長先生は、「それまでは保育園だけでしたから、主に子どもと向き合うお仕事でしたが、子育て支援センターを併設することで、お母さんたちとも向き合うことになります。 私自身も、カウンセリングの講座に通って勉強をしました」と話します。 アリスこどもセンター園長
アリスこどもセンター園長(左)
「精神的に安定すると、自分の子も、他人の子も可愛くなる」
 さて、センターに集まった子どもたちは、併設された保育園の園児たちにも、しっかりごあいさつ。お母さんたちは、自分の子どもより小さい子、大きい子、いろんな性格の子を園児の中に見ることで、懐かしかったり、自分の子が成長する姿を想像することもできます。こうした心の広がりが、育児によい影響を与えるそうです。常にお母さんたちの声に耳をかたむけている園長先生は、こう話します。 「ほかの子の様子を見ると、『うちの子と同じだわ』と思って安心できたり、『うちの子も1〜2年後はこんなふうに成長するのかしら』と思えたりして、精神的にとてもよいというお話を、お母さんたちからよく聞きます。先日も、『母子密着状態で子育てに煮詰まってしまい、自分の子なのに可愛いと思えなかった。でも、ここに通っているうちに、自分の子も他人の子も可愛いと思えるようになった』という話を聞いたばかりです」。 子どもたちは裸足で元気いっぱい
「まだ帰らない!」「もっと遊びたい!」心から楽しむ子どもたち
お話を聞いているうちに、次々と親子連れが訪れ、部屋の中は足の踏み場もないほどになってしまいました。「全員で広いホールにお引越ししよう!」ということになり、みんなでおかたづけ。みんなでやるとあっという間です。ホールには、ボールやフラフープ、運動会で使う網くぐりなどもあり、元気いっぱいに遊ぶ子どもたちと、その様子を見守りながらおしゃべりに花を咲かせるお母さんたちは、本当に楽しそうでした。  楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。最後にみんなで部屋に集まり、手遊びや、わらべ歌を歌いました。そしてお母さんたちが「帰るよ」というと、あちこちで、「まだ帰らない!」と最後の抵抗をこころみる子どもたちの声が響きます。その姿は、とてもほほえましいものでした。園長先生も、「いつも帰りたがらない子が多くて」と笑顔で話してくださいました。  各地で子育てサロンが増えるのは喜ばしいことですが、数だけでなく、子どもたちが心から「もっと遊びた〜い!」「まだ、帰りたくな〜い!」というサロンをつくっていくことが大切なのだと、「アリスこどもセンター」にうかがって感じました。 みんな遊びに夢中!

「アリスこどもセンター」の具体的なとりくみ

〈育児スクール〉(要予約・1歳6ヶ月〜就学前の親子、10:00〜11:30)では、カリキュラムにそって、親子の交流を深める遊びや、子育てをするための知識や情報が学べます。
「救急講習」など、いざというときに役立つ知識も身につけられるそうです。運動会やクリスマス会などの行事もあります。
  1. 子育てサロン:(予約なし)
    ● よちよち:0歳児〜1歳半位までの親子は、毎週月曜日10:00〜11:30
    ● スキップ:1歳半位〜就学前までの親子は、毎週水曜日10:00〜11:30
    お母さんたちの情報交換の場。親子で友達をつくりたい、子どもを安心して遊ばせたい、という声に応える場です。
    広い園庭や手作りおもちゃで遊んで、お母さんもお子さんもリフレッシュできます。
  1. 子育て相談:
    子育ての不安や迷いをひとりで抱え込まずに、気軽に電話して相談できる場。
    どんな小さなことでも、専門の相談員が親身になってアドバイスしてくれます。
    ●電話相談:月曜〜土曜日 10:00〜16:00
    ●来園相談:金曜日(予約制)
  1. 子育て講座:(予約制)
    (乳幼児の保護者・子育てに関心のある方、金曜日10:00〜11:30)
    離乳食の進め方やトイレトレーニング、反抗期攻略法?など子育てに関するテーマで講座を毎月実施します。祖父母講座も開催します。
  1. 育児スクール:(予約制)
    (1歳6ヶ月〜就学前の親子、10:00〜11:30)
    カリキュラムに沿って親子の交流を深める遊びや子育てをするための知識や情報が学べます。
  1. サークル支援:
    友達やご近所同士などの育児サークルの活動を応援。
    広々とした専用室を利用でき、家ではなかなか遊べない、珍しい遊具や園庭も開放。園児との交流も体験できます。
    また、お母さんたちが子育て情報の小冊子を作るお手伝いもしているそうです。
    そういった冊子作りや保護者同士の交流を通して、職業を持っている、または持った経験のあるお母さんたちが、 社会で身につけた能力を発揮できるのかもしれない、とも思いました。
    そうすることで、子育てで疲れてしまうのではなく、
    子育てを通して女性として輝ける、いきいきできるのではないでしょうか。
  1. ほほえみボランティア:アリぼら
    「地域の子育てを応援したい」というボランティアさんも募集しています。
    「いきなり子育ての手伝いは不安」という方には、講習や体験講座もあります。
    子育てをいったん卒業した人も、もう一度子どもと触れ合ってみませんか?
    未来ある子どもの笑顔とともに過ごすkとができる、やりがいのあるボランティアです!
    少しでも興味ある方は気軽にご参加ください。
  1. 地域交流:
    季節の行事や遊びを通して、地域に住む親子の皆さんや保育園の子どもたちとの交流を深めています。 楽しみながらお友達を増やす良い機会です。お気軽に参加を。
緑いっぱいの庭 ●名称:千歳市委託事業「アリスこどもセンター」
●運営:アリス保育園
●場所:千歳市勇舞1丁目1番1号(アリス保育園内)
●電話0123-24-8341(や・さ・し・い)