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きらきら文庫
  連載第6回

  読み聞かせをして、あたたかくなりましょう!


  地域の絵本図書館 「きらきら文庫」                   

部屋いっぱいの絵本

玄関を開けると、美味しそうなパンのメニューが書かれた看板と季節の絵本がお出迎え。「おじゃまします!」と声を弾ませて入っていくと、和室いっぱいに整理整頓された絵本が並んでいます。

きらきら文庫は、小樽市の入り口、星野町の静かな住宅地にあります。一見絵本図書館があるとは分からない一戸建ての素敵な家。その一室には、 1 ,800 冊もの絵本が並べられた文庫があり、絵本から飛び出したキャラクターもいます。

活動のきっかけ

活動のきっかけは、平成 12 年頃。銭函地区は、小樽市の図書館からは距離が離れているため、図書施設の環境が充実しているとはいえず、きらきら文庫の河野眞由美さんは、「もっと身近な場所で貸し出しできるようになれば…」と思っていました。おもちゃはすべて揃えるのは大変だけれど、絵本は無料で借りられて、何度でも何歳になっても読めるのに。子育て真っ最中だった河野さんは、 2 歳の長男が夢中になった「はらぺこあおむし」を何度も何度も読み聞かせました。

一緒に絵本を読んでいるとき、子どものためになるというよりも、子どもと一緒に絵本を広げているその時間に、とてもあたたかい幸せな気持ちを感じました。「読み聞かせをしている親子の時間の素敵さを、ママたちにぜひ伝えたい」「あたたかい気持ちになってほしい」河野さんは、次第にそんな気持ちが強くなっていきました。

蔵書は自費購入のほか、町内会への寄贈呼びかけ、市の補助金、伊藤忠の助成金などを利用して、増やされてきました。いろいろなブックリストを見ながら、ご主人と本を選ぶのも楽しいひと時だったそうです。



きらきら文庫入口看板

きらきら文庫蔵書

絵本を読む子どもたち1

絵本を読む子どもたち2


安心できるコミュニケーションの場

今、きらきら文庫では、絵本を年齢によって分け、子どもたちにも分かりやすいように、色付きのシールを背表紙に貼ったり、棚を分けたりしています。例えば、年少さんは赤、年中さんは黄色のシール。小学生は、園児より上の棚。シールや棚分けは、皆に分かりやすく、小学生の子どもたちは、自分の年齢向けの本を自分で選ぶことができます。 また、お母さんたち同士子育ての悩みを話したり、月1回イベントを開催したりと、コミュニケーションの場としての一面も。趣味を活かしたクラフト教室や手作りパンを囲んだ会話の時間は、図書室を超えた地域の交流の場として定着しています。もちろん絵本についても、お母さんたちは「シールが貼ってあるから、あの中から選べばいいんだ」と安心して本を手にしていきます。「きらきら文庫なら大丈夫!と思って見てくれるのが、とても嬉しい」と河野さんは話してくれました。

あそびの広場でも

毎週木曜日、銭函市民センター内のあそびの広場でも、きらきら文庫の絵本を借りることができます。あそびの広場には、0〜4歳くらいまでの本を、毎回 100 冊くらい持っていきます。「今回はどの本にしようかな…」大きなプラスチックケースに、自宅文庫の絵本を詰めながら、河野さんは毎週新しい子どもたちとの出会いを楽しみにしています。

わたしのうみべ島ひきおにいつもちこくのおとこのこ

だるまさんがねえ、どれが いい?みどりいろのたね

きらきら文庫おすすめの絵本

ママたちと読み聞かせ

きらきら文庫おすすめの絵本

お話は疑似体験

子どもたちは、物語を読む(読んでもらう)ことで、さまざまなことを疑似体験します。例えば残酷な結末のもの、怖い話なども、解決しないと子どもたちは安心できません。「赤ずきんちゃん」であれば、オオカミをやっつけたのにまたオオカミが帰ってきたら、「怖い人がまた来た!」と、子どもは怖くなる。悪いものは、やっつけることで自分の中にある悪もやっつけていける。そういう疑似体験、間接体験ができるのが絵本のいいところです。

物語によっては、最後を読み手に想像させる内容で終わるものもあります。例えば、「あらしのよるに」。ある小学校の先生が、子どもたちに話の続きを書かせたところ、オオカミとヤギが結婚したり、仲良く一緒に暮らしたり…。物語の続きは、読み手によってさまざまな方向に展開され、子どもたちの想像力はどんどん膨らんでいきます。こういう疑似体験も、絵本でなければできないことですね。

ベストセラーよりもロングセラーを

自分で絵本を選ぶとき、「どんな本がいいだろう?」と悩むお母さんも多いはず。そこで河野さんに、絵本を選ぶときのアドバイスをいただきました。

「まずは、その時その時に流行っているベストセラーよりも、ロングセラーをおすすめします。そして子どもの年齢にあったものがいいですね。例えば赤ちゃん向けなら、色が少なくやさしい色合いのもの、デフォルメされていないものがいいです」子どもたちは、好きな本は何度も何度も持ってきて、「読んで」と自分の気持ちを伝えます。その気持ちを常に受け止めてあげたい。読み聞かせの時間を一緒に過ごして、ほんわかとあったかい気持ちになれたらいいですね。

「読み聞かせる時、感情をこめて読むとか淡々と読むとか、それはどちらでもよいと思います。読み手と聞き手の感情が一緒になったときが読み聞かせのピーク、醍醐味なのですから」夢中になって、わくわくして聞いている子どもたちの顔。「読んで」と絵本を持ってくる小さな手、純粋な瞳、いつまでも大切にしたいですね。皆さん、読み聞かせをして、あたたかくなりましょう!

●名称:きらきら文庫
●住所:小樽市星野町8番38号
●電話:0134-62-6485/080-6080-6485
●メール:kirakira91_mayu512_ht6485@ezweb.ne.jp
(@を半角に変えて送ってください)
●担当:きらきら文庫 河野眞由美さん

≪自宅の文庫≫
場所:小樽市星野町8番38号
毎週金曜日: 13時 〜 16時
貸し出しは一人5冊まで/2週間

≪あそびの広場≫
場所:銭函市民センター内
URL : http://www.city.otaru.hokkaido.jp/simin/kyoiku/shiencenter/asobinohiroba.html
毎週木曜日: 9時30分 〜 11時30分
貸し出しは一人3冊まで